通算15回目を迎える今年度の水岡ゼミ巡検では、約2週間の日程でサハリン(樺太)を訪問しました。
サハリンは、もともとロシアと日本のフロンティアのぶつかる場所であって、わずか約60年前まではその南半分は日本領でした。
今日でも日本時代に作られた建造環境が残り、また戦争中に移住してきた朝鮮人が多く存在するなど、その影響が一部に見られます。
歴史的には日本と緊密な関係にあったのです。しかしながら、サハリンは旧ソ連時代には国境地域として外国人の立ち入りが制限され、
今日でもその情報の少なさや渡航手続きの煩雑さから、決して容易に訪れることのできる地域ではありません。
距離的には大変近いにもかかわらず、人や物の往き来が制約された透過性の低い国境が宗谷海峡を隔てて厳然と存在していること、
そして北海道からわずか数10キロしか離れていない地に日本とは全く異質な空間が広がっていることに、
私たちは大変驚かされました。
今日では、サハリンは石油・天然ガス事業により注目を集めますが、その裏側に存在する環境問題などについても貴重なお話を伺うことができました。
今年の巡検レポートは、そうしたサハリンと過去と現在について、私たちが学んだことを余すところなく紹介しています。どうぞご覧ください
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