バングラデシュの教育制度



もともと宗主国だったイギリスの影響を強く受けている。1年生から5年生までが日本での小学校に該当する"primary school"に通い、6年生から10年生までが"secondary school"(日本の中学校)、11年生から12年生は"college"(高校)に通う。その後、"university"つまり大学へと進む。

小学校から中学校はストレートで進学できるが、中学校終了時にSSC(Secondary School Certification)、高校終了時にHSC(Higher Secondary Certification)という全国で行われる試験に合格しなければ、対応するレベルの学校の学業をおえたとみなされない。

イギリスの植民地時代の教育は、イギリスによるインド間接統治のための一つの手段であった。教育を施すのは、現地人の上層階級だけに絞り、英語を始めイギリスの思想を徹底的に教え込んだ。そして教育を受けた上層階級の現地人を、イギリス人から現地人全体への意思伝達の窓口としたのである。このような方式を「下方濾過システム(filtering system)」と呼ぶ。

この制度のため、今でもバングラデシュでの教育の格差は大きい。我々が訪問したNGO、Uttaranの代表であるイスラム氏は、植民地時代に教育を受けることのできた上層階級の家系である。この影響もあってかイスラム氏は、人権や民主主義などの啓蒙思想を持っており、それが彼のNGO活動の原点となっている。英語ももちろんうまい。それとは対照的に、私達が道で出会ったバングラデシュ人には、片言の英語しか話せない人が多かった。旧イギリスの植民地なのでほとんどの人が英語をぺらぺらに話すことができるのではないか、と当初思っていた我々は少しびっくりした。

大学制度も日本と異なっている。普通は学士課程3年であり、特に優秀な学生はこれに加えて1年、計4年間勉強し、栄誉学位を得る。だが最近は、全体として4年制に移行しているようで、我々が訪れたダッカ大学でも、一部の学部に4年制が導入されていた。

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