幹事会審議も録音禁止、ますます閉ざされた学会へ
総会の後はじめての幹事会が, 「信頼関係を損なう」「総務委員会の責任で議事録がとられている」などが、そのとき幹事会で主張された理由でした。 しかし、幹事会や総会で強行的な議事運営を繰り返した挙句に語られる「信頼関係」とは、いったい何でしょうか。そもそも、本当の民主主義では、どのような信頼関係が保たれるべきでしょうか。情報公開の時代、ガラス張りでオープンな幹事会になり、一般会員や市民との間に信頼関係と連帯の絆を強めることこそ、学会にとって大切のはずです。これでは、経済地理学会の「信頼関係」とは、幹事会メンバーの狭い仲間うちだけのものだと言われても,いたしかたありません。 公式の議事録があるから録音させない,という主張に至っては,いわば「大本営発表」以外の情報収集と提供の可能性と必要性を認めず、またこうしたオータナティブな情報を取得する一般会員や市民の権利も認めない、露骨な情報管理の姿勢です。 もう1人の会則改定案共同提案者であった別の幹事は、録音するなら自分は会議で発言しない、とさえ語りました。どんな自民党の保守派といえども,NHKが国会中継でビデオ撮りしているから発言したくない、などとだだをこねる代議士は流石にいません。ところが経済地理学会では,結局「多数決」でこの日の幹事会は録音できないこととなり、この学会を今おおう「民主主義」の程度が、またもや露呈しました。 今回の会則改定案を提案した幹事たちがこの学会の情報公開について何を考えているか,その志向がはしなくも示された7月の幹事会。新体制のもとで学会を動かしかねない「常任幹事会」運営における密室性への危惧が,ますます現実となってきています。 [ホームページに戻る] |