【概要】 :: 【巡検行程】 :: 【巡検日程】 :: 【巡検報告トップ】 :: |
【概要】 | 2013年度で21回目となる水岡ゼミ海外巡検において、初めての中東地域への訪問となりました。最初の7日間でイランを縦断した後、ホルムズ海峡を渡ってUAE(シャリジャー、ドバイ)へ、その後オマーン、ヨルダンの順に視察を行いました。
私達が巡検を行った中東地域の特色として、まずイスラーム教というものが挙げられます。他の地域に比べて宗教というものが生活に密接に関係しており、アバヤやヒジャブなど特徴的な服装も見られます。地下資源の豊富さも特徴としてあげられるでしょう。世界有数の石油輸出国が中東地域に集中しており、石油などのエネルギー資源を輸出した資金を用いて自国の経済の発展を図っています。また、サウジアラビアやオマーンなどに代表される砂漠地帯が多く存在することも特徴の一つです。雨量が年間を通して著しく少ないため、農業などの生産活動を行うために灌漑施設を発達させてきました。
政治面でいえば、中東地域の多くの国は絶対君主制、王政をとっており、それに伴う権威主義が存在しています。また、イスラーム原理主義という政治体制は中東諸国特有のものであるといえます。これは中東地域内でも国によって程度が様々であり、イランとドバイを比べてみても服装などから明らかな差を感じることができます。
経済面でも国によって海外諸国とのかかわりは異なります。イランなどの一次産業の産品の受け取り国があるのに対し、ドバイなどは海外資本を多く取り込み、工事の産業を発達させています。また、観光面にも中東諸国は力を入れており、石油以外の産業を発達させようとしています。
以上のような様々な特徴がある中東地域の国々でありますが、私たちは中東にテロなどのイメージをステレオタイプ的に持っており、実情について知る機会は少ないように思います。今回の巡検で私たちがテーマとして掲げた以下の五つのようなテーマに基づいて、中東地域についてわかりやすく理解を深められるような巡検報告となっていれば幸いです。
1.中東地域におけるバザールやスークといった伝統的な都市形態を視察するとともに、ドバイなど世界都市化が進む地域も併せて視察し、中東都市の異なる都市発展のスペクトルを考察する。 2.中東地域における都市公共交通網において、各都市における発展の歴史、建設された歴史的経緯などを企業訪問などを通して都市地理的な観点から考察する。 3.中東諸国とヨーロッパ列強との関係性において、歴史的にかつ、現代において考察する。また、中東地域へ進出している様々な国の企業行動について考察するとともに、中東諸国から多国籍企業として世界各地へ進出している事例についても考察する。 4.中東地域の砂漠などの特徴的な地理的条件を生かした、中東におけるエコツーリズム、観光開発を主としてオマーンの事例に基づいて考察する。 5.中東地域の中に存在するイスラーム色の濃淡、ヨーロッパ文化との接合の在り方の多様性について考察する。 |
【巡検行程】 | |||
|